- 小麦粉、塩、あんずなど、材料はシンプル
- あんずを煮詰めたコンポート
- 小麦をこねて、丸い形に
- コンポートが冷えたら、生地に包んで
- まるで餃子のよう!
- 熱湯で5分ほどゆでます
- ゆで上がったら、残りのコンポートとあえて
- 温かいとあんずの甘さが際立ちます
「ヴァレニキ」
甘い・・・・・・餃子?世界有数の小麦生産国として有名なウクライナは、現在は戦争の影響で生産量・輸出量共に減少傾向にあるものの、元来は農業大国として名高い国です。
具材を小麦の生地で包んだ「ヴァレニキ」は、そんなウクライナを代表する伝統的おやつです。「あの料理にそっくり!」と思われた方もいるかも知れません。そう、ヴァレニキはまさに「ウクライナ版の餃子」。ユーラシア大陸の遊牧民が作ったものが発祥と言われていて、ウクライナの民話や19世紀のウクライナの作家ニコライ・ゴーゴリの『ディカーニカ近郊夜話』などにも登場しています。
材料は小麦粉、砂糖、バター、塩、水、そしてコンポート用のフルーツのみ。私がチャレンジしたときは、たまたまお家にあったあんずを使いました。「食べたいな」と思った時に、家庭にあるものでパパッと作れてしまうお手軽さが魅力です。
まずは細かく切ったあんずを砂糖と水で煮詰め、コンポートにします。それを薄く伸ばした生地に乗せて半月型に包み、沸騰したお湯で5分ほどゆでます。最後に余ったコンポートとあえたらできあがりです。
ヴァレニキは温かいままでも、冷やしてもおいしく食べられます。付け合わせの定番はサワークリーム。酸味が強いクリームを足すことで、味の変化を楽しめます。ツルンとした見た目の生地は意外と弾力が強くもちもちとした食感で、具材のあんずの優しい甘さが口いっぱいに広がります。水餃子よりもボリューミーで食べ応えがあり、腹持ちも良さそうです。
ヴァレニキは、フルーツやジャムの代わりにじゃがいもや野菜などを包むと、オードブルに変身します。具材を変えることで20種類以上の味が楽しめるそうです。
ちなみに、最もオーソドックスな具材は「さくらんぼ」。夏に大人気のおやつだそうです。