事業活動における人権の尊重

当社は、すべてのステークホルダーのみなさまのこころと人生を豊かにし、持続可能な未来の実現に貢献するため、「不二家 サステナビリティ方針」を支える4つの柱の1つに「事業活動における人権の尊重」を掲げています。
国連「ビジネスと人権に関する指導原則」をはじめとする国際的な規範を支持し、人権に関する当社の重要課題を特定、これらの課題について真摯に向き合い、取り組みを推進します。

人権デュー・ディリジェンス

人権デュー・ディリジェンス実施に向けた考え方

不二家は、「事業活動における人権の尊重」に関する取り組みを推進するにあたり、2023年12月に「不二家グループ人権方針」及び「不二家購買・調達方針」を制定しています。本方針を実践し、人権を尊重する責任を果たすため、現在、人権デュー・ディリジェンスの仕組み(①人権への負の影響の特定及び評価、②調査結果に応じた適切な措置の実施、③対応が適切に実施されているかの追跡調査、④対処方法に関する情報発信)の構築に取り組んでいます。この一連のプロセスを構築し、継続的に繰り返すことにより、人権デュー・ディリジェンスに取り組んでいきます。

人権インパクト・アセスメント(人権への負の影響の特定及び評価)

人権に関する重要課題の特定
深刻度と発生可能性の比例で対応優先度が確定している図。対応優先度が高い項目は「お客様の安全と知る権利の尊重」「安全・安心な職場づくり(労働安全衛生・ハラスメント)」「サプライチェーン上の人権問題に対する取り組みの推進」の3項目。

人権デュー・ディリジェンスの取り組みとして、不二家の事業活動が及ぼす人権への負の影響を特定し、深刻度及び発生可能性の観点から評価を実施しました。
現時点で、「お客様の安全と知る権利の尊重」、「安全・安心な職場づくり(労働安全衛生、ハラスメント予防の徹底)」、「サプライチェーン上の人権問題に対する取り組みの推進」について、対応優先度の高い課題であることを確認しました。
今後、それぞれの課題に対する施策を検討するとともに、実効性を評価するための指標を定めるなど、人権デュー・ディリジェンスの仕組み構築に引き続き取り組んでまいります。

人権尊重啓発活動の推進

不二家は、人権を尊重し、多様性と包容性を重視しています。個々の違いを受け入れ、互いに認め合い、各々が活躍できる環境をつくるためには、従業員の意識醸成が必要不可欠だと考え、人権に関する教育や啓発活動を実施しています。

コンプライアンス教育

従業員のコンプライアンスマインドの醸成・啓蒙は、企業価値向上のための最重要テーマと位置づけ、全従業員を対象としたコンプライアンス教育を実施しています。コンプライアンス意識維持・向上や自社事例共有のほか、長時間労働やハラスメント・アンガーマネジメントなど、社会情勢を反映した内容にブラッシュアップしています。

コンプライアンス教育受講率(本庸社員)
2022年度実績 2023年度実績
99.1% 100.0%

持続可能な調達の推進

持続可能な社会の実現に向け、サプライチェーンで生じる人権課題について、お取引先様と協働し、解決に向けて取り組むことが必要不可欠だと考えています。特に調達活動においては、「不二家購買・調達方針」に基づき、原材料の調達段階における環境・人権問題への取り組みや、調達段階における安定性の確保などに努めています。

カカオ豆

World Cocoa Foundation

チョコレートの原料であるカカオ豆の産地では、貧困・児童労働の人権問題や森林破壊といったさまざまな社会課題を抱えています。そのような課題の解決に向け、2018年よりカカオ産業のサステナビリティ向上を目指す世界カカオ財団(WCF)に加盟、2021年よりサステナブルカカオ豆(人権・環境に配慮して生産されたカカオ豆)の調達を推進しており、2028年までにガーナ産のカカオ豆のサステナブル調達比率を100%にすることを目標としています。また、サステナブルカカオ豆の購入により、お取引先様を通じて、カカオ栽培農家の支援活動に寄与しています。

現地調査の様子
ガーナ産カカオ豆のサステナブル調達率
2022年度
実績
2023年度
実績
2028年度
目標
24.2% 43.3% 100.0%

救済への取り組み

社内における法令・コンプライアンス違反全般に関する通報及び相談窓口として「コンプライアンスヘルプライン」を設置しています。また、お客様からのご意見・お問い合わせの窓口として、「お客様窓口」を設置しています。詳細については、下記リンクよりご確認ください。